野球の指導方法

練習は最初の1時間がが勝負

いい監督・コーチほどグラウンドに長くなっているといわれます。これは指導者に求められる最も大事な要素の一つです。その中で重要視しているのが最初の1時間です。この時間はどこのチームでもそうでしょうが、ウォームアップにあてられるはずです。

ストレッチ、ランニング、キャッチボール。選手にはあまり面白くない時間でしょう。だから、どうしても手を抜きたがります。レギュラーや、それを目指そうとする選手は生き生きとちゃんとこなしますが、そうでない控えの選手ほど真剣にやらない傾向にあります。だからこそ、この時間に指導者がいることが大切なのです。

極端な言い方をすれば、フリー打撃のときなど指導者はいなくてもいいのです。打つことは楽しいし、面白いから選手は真剣にやるでしょう。練習で手を抜く選手は試合の大事な場面でミスをすることが少なくありません。指導者が見過ごしてはいけないのは最初の1時間です。

野球は心理戦

野球は心理面での駆け引きを要求される高度なスポーツです。相手打者が変化球にヤマを張っていると思えば、ど真ん中のストレート勝負に出ますし、逆にカーブを狙っているのがわかっていて、あえてボールになるようなカーブを投げて打ち取ることもできます。こういった配球でバッターの裏をかくのも野球の醍醐味の一つです。

試合で相手打者のクセを読むタイミングは、バッターが打席に入る前から始まります。つまり、試合前の素振りとネクストバッターサークルから打席に向かう前が最も有効です。その時一番強く、しかも気持ちよくスイングしているポイントが、その打者の最も得意とするするコースです。バッテリーはこういうところにも気を配りましょう。

打者のクセがわからなかった場合には、まずはボールから入って相手の様子を探ります。一球捨てるのではなく、グリップの位置やスタンスを観察するために利用するのです。

一般的に、グリップが下がるバッターは低目を得意とし、ステップが開く打者は外郭の変化球を不得手としています。さらに、体が前のめりになったり、力む傾向がある場合はストレートに的を絞っていることがわかります。このクセは投手よりも、捕手の方がよりわかるはずです。

得点圏に走者がいると、打者は「自分が何とかヒットを打ってランナーをホームに返したい」と打つ気満々です。そんなとき、投手の制球力がしっかりしている場合は、ストライクからボールになる「くさい球」を続けて投げるのも効果的です。フォアボールがないと思われているピッチャーであれば、打者が手を出してくる可能性は高くなります。

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